『Miraris (ミラリス)』のルール&評価レビュー キャラ能力が面白い!心理的な駆け引きが盛り上がるゲーム


Miraris(ミラリス)」は「他の人と同じ数字を出したら得点を獲得できない」というバッティングルールを採用したゲームです。

ハゲタカのえじき」と似ていますが、キャラクターに特殊能力があり選ぶキャラクターによって毎回戦略が変わります。

風栄社(Domina games)」の2017年秋のゲームマーケットで発売されたボードゲームです。独自の世界観があり、キャラクターの特殊能力を駆使した熱いバトルはとても盛り上がります!

商品名
Miraris
プレイ人数
3〜6人
プレイ時間
10〜20分
価格
2500円
対象年齢
8歳以上

ジャンル
バッティング
デザイナー
Y.Ohashi
イラスト
asahiro
メーカー
Domina Games
発売時期
2017年

Miraris(ミラリス)のお勧めな点

ポイント!ミラリスは空き時間にさっとプレイできるため、かなり重宝しています。戦略性もしっかりあるので、短時間でやり応えのあるボードゲームになっています。

キャラクターを変えて何度も遊びたくなりますし、選ぶキャラクターによってプレイ感も変わるので中々飽きません。

対応人数も6人と多くルール説明も楽なため、ボードゲーム初心者からヘビーユーザーまで万人にお勧めなボードゲームです。

Miraris(ミラリス)の概要と目的

Miraris(ミラリス)は対戦相手の心理を読んでドルミール(通貨)カードを場に出し、奇跡(得点)カードを獲得するゲームです。

ドルミール(通貨)カードの数字が被ると奇跡(得点)カードが獲得できないので、どのカードを狙うかよく考える必要があります。

集めた奇跡カードをキャラクターカードの特殊能力を踏まえた上で合計し、最終的に得点が一番高い人の勝利となります。

キャラの特殊能力で狙いが変化

このゲームでは自分の分身となるキャラクターカードを最初に選ぶのですが、キャラクターカードには特殊能力があります。

特殊能力によって得点の低いカードを狙って立ち回るなど様々な特殊能力があるので、選ぶキャラクターによって戦略がかなり変わります。

















ゲームが終わった後、次は違うキャラクターでプレイしたい!と何度もプレイしたくなり、リプレイ性が高いです。

数字を読む駆け引きが楽しい!

奇跡カードを獲得できないと不利になるため、他プレイヤーの狙いを読む必要があります。どの数字を出すか駆け引きが重要です。

獲得されなかった奇跡カードは次に持ち越されて残っていくので、大量得点による一発逆転もあります。



Miraris(ミラリス)の準備

キャラクターカードの選択

「キャラクターカード」をシャッフルして、プレイ人数が3人か4人なら各自3枚、5人か6人なら2枚配ります。プレイヤーは配られたキャラクターカードの中から1枚を選んで下さい。

選んだカードは自分の手元に裏向きで置きます。残りのカードは混ざらない場所に置いて下さい。各自のキャラは自分のみが知っています。

アリーやローランドは見た目が可愛いので人気があります。自分はマリアーノがお気に入りでよく使います。





アリーは俺の嫁!というプレイヤーが必ず現れます……

1ゲームに使用するキャラクターは1枚のみなので、どのキャラクターを使用するかはホントに悩ましいです。

奇跡(得点)カードの準備

「奇跡カード」をよく交ぜて山札を作ります。その後、山札の横へプレイ人数と同じ枚数のカードを引いて表向きで並べます。

奇跡カードの枚数は合計で52枚となっており、得点は「1〜7」まであります。下の王冠の数が得点を表しています。

得点によって山札に入っている枚数が違います。「1」は8枚と少ないですが、基本的に高い得点ほど枚数が少ないと考えて良いです。

キャラクターを選ぶときやゲームのプレイ中は枚数も考慮しましょう。

ドルミール(通貨)カードの受取

「1〜9」の数字が書かれた「ドルミールカード」を受け取ります。色事に区分けされているので、好きな色のカードを取って下さい。

ドルミールカードを使って奇跡カードを取り合います。9枚しかないため、他のプレイヤーと数字が重複しやすくなっています。

Miraris(ミラリス)のルール

ミラリスの手順は以下のように進めます。

①ドルミール(通貨)カードを
選んで同時に公開

各自、手持ちのドルミール(通貨)カードを1枚選んで裏向きで場に出します。ラウンド毎にカードが減り、選択肢が少なくなります。

皆がカードを出し終わったら、同時に表にして公開します。他のプレイヤーが何の数字を出したか覚えておくと後半、有利に立ち回れます。

②対応した奇跡カードを
獲得する

お互いのドルミールカードを確認し、大きな数字を出したプレイヤーから順に「山札から遠い」カードを獲得します。ただし!

他のプレイヤーと同じ数字を出した場合、奇跡カードは獲得できません。他の人の数字を予想して、カードを選ぶ必要があります。

最後に各自、自分のドルミールカードを回収します。使った数字はこのゲームでは再度使えないので、脇に裏向きで置いて下さい。

③新たに山札から奇跡カードを並べる

新たに山札から人数分のカードを引いて表向きで並べます。未獲得の奇跡カードがある場合、王冠(得点)が見えるように上に重ねて並べます。

重ねたカードは次にその場所のカードを獲得した人が全て獲得できます。リスク覚悟で複数狙うか、他を狙うか相手の心理を読みましょう。

欲望のまま突き進むとこうなります……

ゲームの終了条件

①〜③の手順を8回行ったら、ゲーム終了です。
ドルミールカードは1枚残った状態で終了になります。



得点計算

キャラの特殊能力を処理する

左下に①〜⑤の数字があるキャラは場に残ったカードや他の人に影響を及ぼすカードです。ゲーム終了後に①〜⑤のカード処理を行います。









①→②→③→④→⑤の順番に呼びます。該当のキャラクターを選んだ人は呼ばれたらカードを公開し、カードに書かれた処理を行います。

呼んだ番号のキャラクターが不在のときは処理を飛ばします。得点計算に夢中になっていると気付かないこともあるので注意して下さい。

奇跡カードの得点を計算する

獲得した奇跡カードの「王冠の数」を合計し、自分の得点を計算します。下の画像の場合、奇跡カードの点数は30点になります。

さらに!

各キャラクターの特殊能力を使って、もっと得点を伸ばすことができます。

キャラの特殊能力を反映する

自分が選んだキャラクターの特殊能力を奇跡カードの計算に反映します。

例えば自分が「エル」のキャラクターカードを選んでいた場合、「エル」の特殊能力によって点数が変わります。

「エル」の特殊能力で先ほどの奇跡カードの点数は「30点」ではなく、大幅に上がって「46点」になります!

ここでもし、自分が選んだキャラクターが「エル」ではなく「アリー」だったら点数はどうなるでしょうか。

ここで登場。皆の嫁!

「アリー」の特殊能力で先ほどの奇跡カードの点数は「54点」になり、「エル」よりも「アリー」の方が8点高くなります。

このようにキャラクターの特殊能力によって、点数が上下するので、能力を念頭に置いて奇跡カードを狙っていく必要があります。

奇跡カードの取り方によっては「エル」の方が「アリー」より点数が上がる場合もあります。

勝敗を判定する

奇跡カードの計算が終わったら各々の合計得点を比較し、最も得点の高い人の勝利です。「50点以上」が1位を取れる目安ラインです。

キャラの特殊能力が楽し過ぎる

強力な特殊能力を持ったキャラクターを3人、紹介します。キャラクターによって立ち回りや狙うカードが変わります。

アンノウン

対戦者のカードを奪う強力な特殊能力を持つ「アンノウン」を紹介します。「アンノウン」が選ばれているかで展開が大きく違います。

ゲームを支配する正体不明のお方……

「3」を集めているプレイヤーがいたら要注意です。自分のキャラクター次第では、こちらも「3」を狙って妨害も考えねばなりません。

ローランド

全カードの中で唯一、特殊勝利条件を持つ「ローランド」を紹介します。プレイ感がかなり変わるため、気分転換にちょうど良いです。

封印されし何とやら……ロマンですね

やってみると分かりますが、意外と7種類揃えるのは難しいです。皆が狙う高得点のカードを獲得できるかが勝負の分かれ目になります。

マリアーノ

このゲームではどうやって奇跡カードを獲得するか考えるのに、そのルールの全く逆を行く「マリアーノ」を紹介します。いかに人と同じ数字を出してカードを重複させるかが鍵となります。

他のキャラとは違う路線行く変わり者

2枚以下の条件に成功すると「マリアーノ」が50点なので、手札に残ったカードの点数もプラスされます。

個人的には全キャラクターの中で一番「相手が何を狙っているか」を考えるキャラクターだと思います。

ミラリスが好きな人に
お勧めなボードゲーム

ハゲタカの餌食

「1〜15」のカードをバッティングしないように出して得点を獲得するゲームです。ミラリスをさらに分かりやすくシンプルにしたゲームです。

Xing(バッティング)

こちらはバッティングしないように場の宝石を指差して獲得するゲームです。キラキラした宝石が子供や女性の気を引きます。

▼Xing(バッティング)の記事はこちら

Eresia(エレジア)

同じ「Domina Games」の作品である「エレジア」もお勧めです。こちらもカードを使用しますが、 人を密告する駆け引きが重要なゲームです。

▼ Eresia(エレジア)の記事はこちら

Miraris(ミラリス)にお勧めな
スリーブ

Miraris(ミラリス)の内容物

・「キャラクターカード」 :12枚
・「ドルミールカード」: 54枚
・「奇跡カード」: 52枚

カードサイズと注意点

ミラリスのカードは「63mm×89mm」のレギュラーサイズです。ただ一つ注意点があります。

ミラリスのカードを全てスリーブに入れるとミラリスの箱に入らなくなります。カードがジャストサイズで詰まっているので、どう頑張っても入りません。

自分は箱に入れたいので、キャラクターカードとドルミールカードのみをソフトスリーブに入れています。

これに説明書を乗せて少し膨らみますが許容範囲かと……

奇跡カードは皆に公開するので、多少の傷は問題ないかという判断です。スリーブに入れる方は気を付けて下さい。

お勧めのスリーブ

お勧めのスリーブはソフトタイプならエポック社のスリーブ「66mm×92mm」です。

▼エポック社 カードスリーブ(ソフト) 110枚入

箱など気にせずハードタイプに入れたい方はホビーベースのスリーブ「66mm×91.5mm」がお勧めです。

▼ホビーベース T.C.G.ハード 50枚入



Miraris(ミラリス)のレビュー

ルールが簡単で幅広い対応力


説明が簡単で1ゲームの時間が短いため、ボードゲームが初めての方にお勧めです。運要素もあるので初心者と熟練者でも充分楽しめます。

3〜6人までプレイ可能なので、多人数に対応できることも嬉しいポイント。少しの空き時間や重量級のゲーム後などにも活躍してくれます。

特殊能力による高いリプレイ性


このゲームの醍醐味はキャラクターの特殊能力が楽しい所です。12種類のキャラクターが絶妙なバランスになるようゲームが作られています。

キャラクターが変わるとプレイ感が変わるので、何度プレイしても飽きません。このキャラクターだったら勝てる!と思ってプレイしても中々うまくいかなくてもう一回!となります。

最後に


同じようなゲームに「ハゲタカのえじき」がありますが、キャラクター能力がある分こちらの方が盛り上がります。短い時間にさくっとやるつもりが、盛り上がって何時間もプレイしてたり。

お値段もお手頃でコンパクトなので、ボードゲーム初心者の人に是非買って欲しいゲームです。ボードゲームに慣れた人も初心者とのプレイ用に持っておくと安心です。

メリット
・ルールが簡単で説明もしやすい
・キャラクター能力がすごく盛り上がる
・リプレイ性が高く何度もやりたくなる

デメリット
・人数によってキャラクター能力に強弱が出る(弱いキャラクターを使いづらい)
・対戦者の狙いが分かっても妨害しにくい