『ナナトリドリ』のルール&評価レビュー 綺麗な鳥を集めろ!カードの一気出しが爽快な次世代の大富豪ゲーム


ナナトリドリ」は綺麗な鳥のカードを手札に集め、一気にカードを出し切ることであがりを目指す次世代の大富豪ゲームです。

数字が低くても枚数が多ければ勝てるため、前半はカードを集めて手札を整え、後半に一気に出しいく爽快なプレイ感が魅力です。

ゴールデンボックス賞2023作品賞を受賞しました。アート賞にもノミネートされ、カードやコンポーネントも綺麗な作品です。

商品名
ナナトリドリ
プレイ人数
2〜6人
プレイ時間
10分〜20分
価格
2200円
対象年齢
6歳以上

ジャンル
ハンドマネジメント
デザイナー
TOSHIKI ARAO
(Ateam)
イラスト
ことり寧子
メーカー
アークライト
発売時期
2023年4月20日

ナナトリドリのお勧めな点

ポイント! ナナトリドリはコマやカードが可愛く初めての方でもすぐに盛り上がれる軽量級ゲームです。

カードは並べ替えができず、カードを出すときは事前のカードを引き取れるため、ゲーム性も深くかなり楽しめます。

誰もが知っている大富豪的なルールで説明や理解が簡単なため、初心者の方やパーティーゲームをお探しの方にお勧めです。

ナナトリドリの概要と目的

ナナトリドリ」は大富豪のように順番に大きい数字を出していくゲームです。カードは「1〜7」の数字があり、「7」が一番強いカードです。

ただし、カードの数字だけでなく枚数が多いほど強いカードとして出せます。同じカードは9枚あるため、9枚同時出しも可能です。

SCOUT」というゲームと同じく「ナナトリドリ」 はカード配布時の手札の並べ替えが禁止です。初期手札では複数出しが中々できません。

次々と皆があがってゲームの最後の1人になると自分のペンギンコマを1個箱へ返します。自分のペンギンコマを2個失うと負けになります。

ビリの人はぽんこつガイドと呼ばれてしまいます

コンポーネントが可愛い!

カードの絵が綺麗で集めるのが楽しいです。優しいタッチの絵でプレイ中に心がなごむのが良い点です。

ペンギンコマもカラフルで可愛いです。木駒で手触りが良く、可愛いコマによりボードゲームしている感があり気分が盛り上がります。

ペンギンが仲間の元へガイドしてくれるという設定です

ゲーム性が深く爽快感もある!

ゲームの特徴として直前のカードを引き取るか捨てるか選べます。手持ちのカードで勝負するか手札を強化するかかなり悩ましいです。

ゲームの後半には皆の手札が強化されてきて、3枚出し!じゃあ、4枚出し!と一気にカードを出せて爽快感があります。



ナナトリドリとハチトレインの違い

ナナトリドリは2022年のアークライト・ゲーム賞で佳作を受賞した「HACHI TRAIN(ハチトレイン)」をリメイクした作品です。

前作の「ハチトレイン」からルールが変更されています。初心者の方や多人数向きに一気出しがしやすくなり、あがりやすく調整されています。

ハチトレインとの違い ・テーマが電車から鳥へ
・対応人数が「3〜5人」から「2〜6人」へ
・数字カードが「1〜8」から「1〜7」へ
・各数字カードの枚数が「5枚」から「9枚」へ
・直前の数字カードを「必ず引き取る」から「引き取るか捨てる」か選べるように
・山札から引いた数字カードを「必ず引き取る」から「引き取るか捨てる」か選べるように
・山札が特殊車両カードから余りカードへ
・特殊車両カードの廃止
・ゲーム終了条件からラウンド条件が削除
・2人用デュエルルールの追加

ナナトリドリの内容物

軽量級のゲームには珍しく、サマリーカードが6枚入っています。説明しなくとも読むだけでルールが理解できます。

また、ペンギンコマの収納用にジッパー付きの収納袋が入っています。ジッパーの角でカードを傷つけないよう収納位置にはご注意下さい。

ナナトリドリの内容物詳細

  • 説明書:1部
  • 数字カード:63枚(1〜7が9枚ずつ)
  • サマリーカード:6枚
  • ペンギンコマ:12個(6色×2個)
  • ジッパー付き収納パック:1個


ナナトリドリの準備

3〜6人プレイの準備内容を説明します。2人用のデュエルルールはルールが異なるので、別項で説明します。

サマリーカードの配布

サマリーカードを全員に1枚ずつ配布します。最初に配布しておくと準備の間に皆が読むため、説明が楽になります。

ペンギンコマの配布

各自好きな色のペンギンコマを2個受け取ります。残りのペンギンコマはこのゲームで使用しないため、箱へ戻します。

数字カードの配布

数字カードをよく混ぜて各自へ8枚配布します。残りの数字カードは適当な場所に山札として設置します。

⚠️超重要!

配布された数字カードは並べ替え禁止です。カードを受け取るとつい並べ替えてしまうので、事前に説明しておきましょう。

スペースの確保

プレイエリアの中央にスペースを確保します。 カード置き場と捨て札置き場を作り、近くに山札を配置するとプレイしやすいです。

スタートプレイヤーの決定

ジャンケンなど適当な方法でスタートプレイヤーを決めます。ゲームに慣れた人がスタートプレイヤーでも構いません。

以上で全ての準備は完了です。



ナナトリドリのルール

ナナトリドリ」は手番でAまたはBのどちらかを必ず実施します。手番でやる事はシンプルなので初めての方でもすぐにプレイできます。

A.カードを出す

場にカードが無い場合

手札から好きな数字カードを場に出せます。最初は枚数が少なく、低い数字のカードを出すと良いでしょう。

カードを出すとき、手札で隣り合う同じ数字カードはまとめて出せます。何枚でも一気に出せます。

場にカードが有る場合

直前の数字カードより強いカードを出す必要があります。強いカードが手札になければ、Bのパスをするしかありません。

直前のカードより数字が大きいか枚数が多ければ強いカードとなります。わざと出さずにBのパスをして温存する事も可能です。

直前の数字カードを「手札に加える」か「捨てる」か選択します。この選択を忘れがちなので、忘れている場合は声を掛けてあげましょう。

「手札に加える」場合、直前の数字カードを手札の好きな位置に差し込みます。同じ数字カードを隣り合わせて手札を強化します。

「捨てる」場合、直前の数字カードを捨て札置き場に移動します。捨て札置き場の数字カードはいつでも確認可能です。

B.パス

山札から1枚引いて確認し、山札の数字カードを「手札に加える」か「捨てる」か選択します。Aの直前の数字カードの処理と同様です。

パスしたときに山札が0枚なら山札から引かず、次の人へ手番が移ります。純粋に手札の勝負となります。

自分が数字カードを出して他の人が全員パスしたら場が流れます。場の数字カードを捨て札置き場へ移し、好きなカードを出せます。

パスしても次に自分の手番が回ってきたら、数字カードを出せます。パスしたら流れるまでカードを出せないという事はありません。

手番の終了

AかBのどちらか行ったら左隣の人へ手番が移行します。再び左隣の人はAかBのどちらか行って下さい。

ラウンドの終了条件

各自、AとBを繰り返して最後の1人になったらラウンド終了です。最後に残った人はペンギンコマを1個箱へ返します。

数字カードをよく混ぜて再び皆に8枚配布して次のラウンドを開始します。次のラウンドはペンギンコマを失った人から手番を開始します。

勝敗判定

ゲームを繰り返してペンギンコマが0個の人が出たらゲーム終了です。ペンギンコマが0個の人以外全員が勝利となります。



2人用デュエルルール

2人用ルールはパスさせて相手を脱落させるか先にあがる事が目的です。1ゲームの時間は短く、あっという間に終わります。

準備

最初に配布する数字カードが8枚から11枚になります。数字カードをよく混ぜ各自に11枚ずつ配布して下さい。

さらに手札と別で自分の前に数字カードを2枚公開します。残りの数字カードは山札にせず、箱に戻します。

2人用の特別ルール

数字カードを出すとき、手札と同じ数字の自分の前のカードを一緒に出せます。パスの回数が少なくなりますが、強いカードになります。

自分の前のカードが2枚とも同じ数字なら2枚を一緒に出せます。ただし、自分の前の数字カードだけを出す事はできません。

パスしたとき、自分の前のカードを「手札に加える」か「捨てる」か選びます。自分の前のカードが2枚なので、パスは最大2回可能です。

2人用の勝利条件

パスしたとき、自分の前に数字カードがなければゲームに敗北します。相手にどうやってパスさせるかがゲームの鍵となります。

手札を全て出して相手より早くあがっても勝利になります。自分の前の数字カードが残っていてもあがれます。

他のルールに関しては3〜6人用のゲームと同じです。2人用は駆け引き重視のゲームとなっています。

ナナトリドリがお好きな方に
お勧めなボードゲーム

SCOUT」というゲームが「ナナトリドリ」とゲーム性が似ています。どちらもカード配布時に並べ替えができません。

SCOUT」はドイツボードゲーム大賞にノミネートされた作品で少しルールが複雑になる分、戦略性が増します。

オインクゲームズ版 スカウト(SCOUT)

▼ワンモアゲーム! SCOUT!(オリジナル版)

ナナトリドリにお勧めなスリーブ

ナナトリドリのカード枚数

カード枚数は合計で69枚です。

  • 数字カード:63枚
  • サマリーカード:6枚

カードサイズと注意点

ナナトリドリ」のカードは「57mm×89mm」アメリカンサイズです。

注意点としてハードタイプのスリーブに入れると箱に収まらない可能性があります。ソフトタイプならギリギリ箱に収まります。

フタで抑えても多少浮きますが許容範囲かと

スリーブのサイズも余裕があり過ぎると上の部分が収まらない可能性があるため、ピッタリ目のサイズのスリーブが推奨です。

ボードゲームサイズについて

ボードゲームサイズはアメリカンサイズより少し小さいです。大きさは近いですがスリーブによっては上部がはみ出すのでご注意下さい。

お勧めのスリーブ

ソフトタイプ

お勧めのスリーブはソフトタイプならホビーベース社のスリーブ「59mm×91mm」です。

▼ ホビーベース アナログゲームセレクション アメリカンサイズ(ソフト) 100枚入

こちらもソフトタイプでホビーベース社のスリーブ「58.5mm×91mm」です。ボードゲームサイズですが、ナナトリドリを収納可能です。

ボードゲーム カードアクセサリコレクション 両表面エンボスマット ソフト 100+1枚入

ハードタイプ

箱など気にせずハードタイプがお好みの方にはホビーベース社のスリーブ「60mm×92mm」がお勧めです。

▼ホビーベース カードアクセサリコレクション アメリカンサイズ(ハード) 50枚入



ナナトリドリのレビュー

初心者の方と遊ぶ鉄板ゲーム


短い時間で遊べるため、息抜きのゲームとしてもピッタリ。ペンギンコマやカードの鳥が可愛くて子供や女性の方にも受けが良いです。

ルールが簡単な上に大富豪と似ていて取っ付きやすく、ボードゲームが初めての方と最初に遊ぶゲームとしてお勧めです。

一気出しが盛り上がる!


直前の数字カードをどうするかが悩ましくよくできています。後半は手札が強化されてカードを一気に出してあがるのが楽しいです。

4枚出しであがれる!と思っても5枚出しがいたりして場が盛り上がります。勝負をかけたときに負けるともう一回!となります。

最後に


今までありそうでなかった王道の軽量級ゲームです。まさに次世代の大富豪と呼ぶに相応しい魅力がいっぱい詰まってます。

絵が綺麗、ルールが簡単、手軽に遊べると軽量級の良い所が全面に出ています。初心者の方から熟練者まで万人にお勧めできるゲームです。

メリット
コンポーネントが綺麗で万人受けする
・準備とルールが簡単で盛り上がる
・6人まで対応可能

デメリット
・カード運次第で勝てないときは勝てない
・同じカードが固まりやすい